フォノアンプ内蔵アナログターンテーブル

TN-570

ハイスペックとスタイリッシュさを両立したベルトドライブ方式アナログターンテーブル。

TN-570

メーカー希望小売価格 : オープンプライス

TN-570

フォノアンプ内蔵アナログターンテーブル

TN-570

特長

この製品は生産完了になりました。

ダイレクトドライブ方式に匹敵する高い回転精度のベルトドライブ方式
TN-570

プラッターの回転をスピンドル軸受部に設けた非接触の光学センサーで測定し、指定した回転速度とのブレを検出してモーターを制御する駆動システムPRS3(Platter Rotation Sensing Servo System※)を搭載。 ダイレクトドライブ方式に引けを取らない高い回転精度をスタイリッシュな薄型デザインのベルトドライブ方式で実現しました。

PRS3とは
PRS3(Platter Rotation Sensing Servo System、回転数自動調整機構)とは、プラッター回転軸の直下に取り付けられたエンコーダーの回転を非接触の光学式センサーが読み取り、プラッター自体の回転が正確な速度を保つように回転制御アルゴリズムがプログラミングされたマイコンでDCモーターを制御するシステムです。プラッターが設定した速度から僅かにズレた場合、正しい速度に戻るまでモーターの回転数を微調整して、プラッターの回転が常に正確な速度を保つよう制御します。一般的なベルトドライブ方式ではモーター自身の回転数を一定に保つよう設計されており、ベルトの伸びやスリップに起因するプラッターの回転数の僅かなズレまでを補正しきれず、これを補うためにプラッター自体の質量を大きくして慣性モーメントを稼ぐなどの対策が必要でしたが、TN-570ではこのPRS3によって薄型の筐体を維持しながら、重量級のハイエンド・ターンテーブルやダイレクトドライブ方式に匹敵するワウ・フラッター0.1%以下、回転数偏差±0.05%を実現しました。

 

TN-570
電子制御スイッチによるスピード切替機構

33-1/3RPMと45RPM、正確な回転速度を簡単に切り替えることができる電子制御式のスピード切替機構を採用。回転数の異なるレコードを再生する際もベルトの架替作業が必要ありません。また、スピード切り替えのセレクターだけでなく、ドーナツ盤用アダプターにも美しいスピン模様と重量感を持つアルミ削り出し部品を採用するなど、ディテールの質感にもこだわりました。

エレガントさと安定性を兼ね備えたアクリル製プラッター

質量の大きい円盤ほど慣性モーメントが大きく、安定した回転を長く維持する特性があるため、レコード盤を乗せて回転するプラッターは重いほど有利となります。そのため、厚さ16mm、重さ約1.4kgのクリアアクリル樹脂製のプラッターを採用しました。クリアアクリルは光の加減によってクリスタルのように美しく輝き、カッティングマシンによって刻まれた音が蘇るまさにその瞬間をエレガントに演出するだけでなく、その大きな質量によって安定した回転を維持します。

TN-570
精密なスピンドルと帯電防止処理を施した軸受部

高精度な切削加工により削りだされたスピンドルは滑らかな回転を支えます。軸受部にはカーボンコーティングを施すことで導電性と耐久性を高め、回転の摩擦により発生した僅かな静電気の帯電を防ぐと同時に安定した回転を実現します。

安定した回転を実現するDCモーター

質量の大きなプラッターを確実かつ安定して回転させるため、高トルク型のDCモーターを採用しました。駆動部はハウジングとラバークッションを介してシャーシに取り付けられたフローティング構造を採用しており、モーター自体が発する僅かな振動もシャーシに伝わらないような構造としました。

TN-570
モーターの駆動を確実に伝えるフラットベルト採用

重量級のアクリル製プラッターを確実に駆動するために、伸びの少ないウレタン製のフラットベルトを採用。安定した回転を実現するだけでなく、静粛性と耐久性にも優れています。

質量とスタイリッシュさを両立した2層構造シャーシ
TN-570

キャビネットには美しい模様を持つ人工大理石と高密度MDFを組み合わせた2層構造シャーシを採用。2つの素材間をダンピング効果のあるラバーで貼り合せて制振性を高めると同時に、固有振動数の異なる素材を組み合わせることで、共振の発生を抑制し高いハウリングマージンを実現しました。これにより、レコードの溝に刻まれた非常に微細な信号をより正確に読み取ることができます。また、美しい大理石模様はハイグレードモデルに相応しい圧倒的な存在感だけでなく、制振性向上のためにキャビネット自体の質量を大きくするという点でも優れており、薄型でスタイリッシュな筐体ながら本体約9kgという十分な重さを達成。リジッドな構造によって高いハウリングマージンを確保しました。

ハイトアジャスト機能付き高感度トーンアーム

正確なトラッキングを可能にするアンチスケーティング機構を備えた、高さ調節機能付きスタティックバランス型S字トーンアームを採用。6mmの範囲でトーンアーム自体の高さを変えることができ、使用するヘッドシェルやカートリッジの形状に合わせて最適な高さにセッティングすることができます。また、トーンアーム内部のフォノ信号用線材には、注目のPC-Triple C※導体を採用。レコード針がとらえた非常に微弱な電流のフォノ信号を損なうことなく伝えます。

TN-570
VM型カートリッジを標準装備

汎用性が高く様々なタイプのカートリッジを取り付け可能なユニバーサルタイプのヘッドシェルには、素直な音質に定評のあるオーディオテクニカ社製VM型(デュアルマグネット)ステレオカートリッジ(AT100E同等品)をあらかじめ装着。お買い上げ頂いて、すぐにレコード再生を楽しむことができます。また、トーンアームとヘッドシェルの金属接点部には、酸化による接点不良が原因で音質が劣化するのを防ぐ金メッキを施してあります。※VM型はMM型と同じ特製です。

TN-570

TN-570ご購入時に装着済みのカートリッジ(オーディオテクニカ社製AT100E相当品)用の交換針ATN100Eはオーディオテクニカ社による生産を完了致しました(2017年6月現在確認済み)。代替交換針につきましてはオーディオテクニカ社ウェブサイトに詳細情報が掲載されておりますのでご確認ください。
なお、ATN100Eの性能に近い交換針は「VMN20EB」となりますが、その他の交換針も装着可能ですので、交換針による音質の違いもお楽しみ頂けます。

詳細はオーディオテクニカ社の下記ウェブサイトをご確認ください。(オーディオテクニカ社のウェブサイトに移動します。)
・ オーディオテクニカAT-100E製品ページ
・ 生産終了カートリッジ適合表(PDF:53KB)

高精度フォノイコライザーアンプ内蔵(スルー出力可能)

MM型カートリッジ対応のフォノイコライザーを内蔵しているので、フォノ入力の無いアンプに直接接続することが可能。お手持ちのオーディオシステムを活かしてレコード鑑賞を楽しむことができます。フォノイコライザーの音の決め手となるオペアンプには、優れた歪率と高いスルーレートを誇るTI製OPA1602 SoundPlus®を採用。カートリッジから伝わる微弱なフォノ信号を低歪みかつロスなくオリジナルのオーディオ信号に復元します。フォノ出力(スルー)を選択した場合はカートリッジが読み取った音楽信号に何も手を加えることなく、お手持ちのフォノイコライザーアンプに入力することができます。

TN-570
金メッキ処理アナログ出力端子

フォノ出力またはライン出力を選択できるアナログオーディオ出力には、酸化による接点部での信号劣化を防ぐ金メッキが施されたRCAピン端子を採用しました。

光デジタル出力およびUSBデジタル出力を装備

レコードから読み取ったアナログオーディオ信号を、内蔵されたA/Dコンバーターによってデジタルオーディオ信号として出力できます。デジタル化を行う際に重要になるA/Dコンバーターには優れた歪率と高いダイナミックレンジを持ちPCM 192kHz/24bit対応のCirrus Logic製チップCS5361を採用。カートリッジが読み取ったアナログ信号をハイレゾクオリティの解像度で光デジタル信号として出力。お手持ちのD/Aコンバーターに接続してD/Aコンバーターによる音の変化を楽しむことができるほか、アナログ接続よりも信号劣化が少ないデジタル接続を経由することで、よりクリアな音質をお楽しみいただくことができます。デジタルオーディオ信号は接続するD/Aコンバーターに合わせて、192kHz、96kHz、48kHzから選択できます。 ※MCカートリッジを使用する場合、MMカートリッジよりも出力電圧レベルが小さいため、デジタル信号の出力レベルも小さくなりますので、適正な音量にはなりませんのでご注意ください。

また、USB端子からは48kHz/16bitのCDクオリティ並みの解像度でデジタルオーディオ信号を出力することが可能。。レコードの音をUSBケーブル1本でパソコンに入力してデジタル録音することで、貴重なレコード・コレクションのデジタルアーカイブ化が可能です。オリジナルのレコードを大切に保管しながら、お手持ちのデジタルオーディオプレーヤーやスマートホンで聴いたり、CD-Rに記録してカーオーディオ等で聴いたりするなど、これまでレコードプレーヤーがある場所でしか聴くことのできなかったレコード・コレクションを様々な場所で手軽にお楽しみ頂けます。

TN-570
ハニカム構造により剛性を高めたボトムカバー

高性能ターンテーブルでは望めなかったスタイリッシュな薄型デザインを実現するため、ボトムカバーには薄くても剛性を損なわないよう、内側をハニカム構造としました。ハニカム構造は剛性を高めると同時に、不要な鳴きが発生するのを防ぎます。

ハイトアジャスト可能な4点支持金属製フット

それぞれの脚の高さを個別に調整することができる4点支持方式のアルミ削り出しフットを採用。ブレのないプラッターの回転と、レコード盤の溝の左右に刻まれたステレオ信号の正確な読み取りに欠かせない水平な設置をシビアな精度で行うことができます。さらにこれらのフットは緩衝性能の高いラバークッションを介して本体シャーシに取り付けられており、床からの振動がキャビネットに侵入するのを防ぎます。

着脱可能なダストカバー

ダストカバーはヒンジ部から完全に取り外すことができ、レコードが回転する様子をダイナミックに見せる演出効果で、そこに集う人を楽しませることもできます。

和紙製ターンテーブル・シート(TA-TS30UN-BW)付属

レコード再生で最も気を遣うことの一つにホコリの除去があります。レコードクリーナーなどで丁寧に拭き取っても、レコード盤自体が静電気を帯びていることが原因でホコリをきれいに取り去ることが困難な場合があります。そのため、レコード盤が静電気を帯びにくくなるようターンテーブル・シートの素材から見直しました。通常はシリコン製のゴムやフェルト、コルクなどが使用されますが、様々な素材による比較検討をした結果、帯電しにくくデザイン性も高い「和紙」に着目しました。

和紙は楮(こうぞ)などの木の繊維から作られる日本の伝統的な紙で、その耐久性から浮世絵版画や紙幣などにも使用されています。付属するターンテーブル・シートに採用された『雲流紙』はその独特の繊維パターンが特徴で、熟練した和紙職人によって作られています。この和紙の特長を最大限に活かすため、核となる部分には十分な重さを持ち、反りにも強い炭酸カルシウムを主成分とする合成紙ストーンペーパーを芯紙として使用。その両面に和紙を貼り合わせることで、和紙だけではターンテーブル・シートとして不十分な条件をクリアしました。独特の美しさだけでなく、機能面でも優れたターンテーブル・シートです。

TA-TS30UN-BWはリバーシブル使用が可能です。片面は白色、反対面は明灰色ですが、これはストーンペーパー表面の色の違いによるもので、オーディオに関係する特性は両面とも同じです。

TN-570
TN-570

機能一覧

  • 高精度で安定した回転を実現するPRS3(Platter Rotation Sensing Servo System)搭載
  • 人工大理石と高密度MDFを組み合わせた2層構造キャビネット
  • 適度な内部損失を持つ16mm厚クリアアクリル製プラッター
  • 電子制御スイッチによるスピード切り換え(33-1/3、45 RPM)
  • 高トルク型DCサーボモーター
  • 耐摩耗性と帯電防止効果の高いカーボンコーティングされたスピンドル軸受部
  • 伸びの少ないポリウレタン製フラットベルト
  • 線材にPC-Triple C導体を採用した高さ調節機構付きスタティックバランス型S字トーンアーム
  • アンチスケーティング機構
  • ユニバーサルヘッドシェル
  • 高精度オペアンプOPA1602 SoundPlus®を採用したMM型フォノイコライザーアンプ内蔵
  • audio-technica製VM型ステレオカートリッジAT100E同等品を装着済み
  • フォノ/ライン切替可能なアナログ出力
  • Cirrus Logic製A/Dコンバーターを搭載し、最大192kHz/24bitで光デジタル出力
  • 最大48kHz/16bitのUSBデジタル出力
  • ハニカム構造のボトムカバー
  • 個別に高さ調節可能な4点式金属製フット
  • アルミ削り出しの金属製EPアダプター付属
  • 帯電しにくい和紙ターンテーブル・シート付属(TA-TS30UN-BW、リバーシブル・タイプ)
  • RoHS対応