アナログターンテーブル
デュアルマテリアル・シャーシとPRS3採用。ハイスペックとスタイリッシュさを両立したターンテーブル。
メーカー希望小売価格 : オープンプライス
アナログターンテーブル
特長
この製品は生産完了になりました。
プラッター回転軸の直下に取り付けられたエンコーダーの回転を非接触の光学式センサーが読み取り、プラッター自体の回転が正確な速度を保つように回転制御アルゴリズムがプログラミングされたマイコンでDCモーターを制御するシステムです。プラッターが設定した速度から僅かにズレた場合、正しい速度に戻るまでモーターの回転数を微調整して、プラッターの回転が常に正確な速度を保つよう制御します。一般的なベルトドライブ方式ではモーター自身の回転数を一定に保つよう設計されており、ベルトの伸びやスリップに起因するプラッターの回転数の僅かなズレまでを補正しきれず、これを補うためにプラッター自体の質量を大きくして慣性モーメントを稼ぐなどの対策が必要でしたが、TN-550ではこのPRS3によって薄型の筐体を維持しながら、重量級のハイエンド・ターンテーブルやダイレクトドライブ方式に匹敵するワウ・フラッター0.1%以下、回転検出精度+/-0.05%を実現しました。
33 1/3rpmと45rpmの2スピードに対応。正確な回転速度を簡単に切り替えることができる電子制御式のスピード切替機構を採用しました。回転数の異なるレコードを再生する際も、ベルトの架替作業が不要です。スピード切り替えのセレクターと、ドーナツ盤用アダプターには美しいスピン模様と重量感を持つアルミ削り出し部品を採用するなど、ディテールの質感にもこだわりました。
質量の大きい円盤ほど慣性モーメントが大きく、安定した回転を長く維持する特性があるため、レコード盤を乗せて回転するプラッターは重いほど有利となります。そのため、厚さ16mm、重さ約1.4kgのクリアアクリル樹脂製のプラッターを採用しました。クリアアクリルは光の加減によってクリスタルのように美しく輝き、カッティングマシンによって刻まれた音が蘇るまさにその瞬間をエレガントに演出するだけでなく、その大きな質量によって安定した回転を維持します。
また、スピンドルの軸受部にはカーボンコーティングを施すことで回転部の摩耗に対する耐久性を高めるとともに、わずかな摩擦によっても発生する静電気を抑制し優れた静電性能を実現しました。
質量の大きなプラッターを確実かつ安定して回転させるため、高トルク型のDCモーターを採用しました。モーターを搭載した駆動部はラバークッションを介してシャーシに取り付けられたフローティング構造を採用しており、モーター自体の振動がシャーシに伝わらないような構造としました。
重量級のアクリル製プラッターを確実に駆動するために、伸びの少ないポリウレタン製のフラットベルトを採用。安定した回転を実現するだけでなく、静粛性と耐久性にも優れています。
天然石に比べて均質な密度を持つ人造大理石と高密度MDFを貼り合わせた2層構造のキャビネット (Dual Material Chassis)を採用。2つの素材の間にラバーを挟み制振性を高めると同時に、固有振動数の異なる2つの素材を組み合わせることで共振の発生を抑制し、高いハウリングマージンを達成。レコードの溝に刻まれた非常に微細な凹凸情報をより正確に読み取ることができます。また、美しい大理石模様はフラッグシップ・モデルに相応しい圧倒的な存在感だけでなく、制振性向上のためにキャビネット自体の質量を大きくする意味でも優れており、薄型でスタイリッシュな筐体ながら本体約9kgという十分な重さを達成。リジッドな構造によって高いハウリングマージンを確保しました。さらに、ダストカバーはヒンジ部から完全に取り外すことができ、レコードが回転する様子をダイナミックに見せる演出効果で、そこに集う人を楽しませることもできます。
高性能ターンテーブルでは望めなかったスタイリッシュな薄型デザインを実現するため、ボトムカバーには薄くても剛性を損なわないよう、内側をハニカム構造としました。
それぞれの脚の高さを独立して調整することができる4点支持方式のアルミ削り出しフットを採用。ブレのないプラッターの回転と信号の正確な読み取りに欠かせないキャビネットの水平な設置を、シビアな精度で行うことができます。さらにこれらのフットは緩衝性能の高いラバー部品を介して本体シャーシに取り付けられており、床からの振動がキャビネットに侵入するのを防ぎます。
正確なトラッキングを可能にするアンチスケーティング機構を備えた、高さ調節機能付きスタティックバランス型S字トーンアームを採用。約6mmの範囲でトーンアーム自体の高さを変えることができ、使用するヘッドシェルやカートリッジの形状に合わせて最適な高さにセッティングすることができます。また、トーンアーム内部のフォノ信号用線材には、注目のPC-Triple C※導体を採用。レコード針がとらえた非常に繊細な電流のフォノ信号を損なうことなく伝えます。
古河電機工業(株)系列のFCM(株)がオーディオ専用に新たに開発したPure Copper - Continuous Crystal Construction (連結結晶高純度無酸素銅)で、銅の結晶が連続して同じ方向 (長手方向)に並ぶよう特殊な鍛造方法によって誕生した導体です。同じ向きに規則正しく並んだ銅結晶を電気信号が流れるため電気的な損失が少ないだけでなく、外部からのノイズの影響を受けにくく、その優れた導通特性によって従来オーディオ用導体の代名詞であったPCOCC (Pure Crystal Ohno Continuous Casting Process:単結晶状高純度無酸素銅)の代わりになると期待されています。 (日本製)
汎用性が高く様々なタイプのカートリッジを取り付け可能なユニバーサルタイプのヘッドシェルには、素直な音質に定評のあるオーディオテクニカ社製AT100E相当のカートリッジをあらかじめ装着。お買い上げ頂いて、すぐにレコード再生を楽しむことができます。また、トーンアームとヘッドシェルの金属接点部には、酸化による接点不良が原因で音質が劣化するのを防ぐ金メッキを施してあります。
TN-550ご購入時に装着済みのカートリッジ(オーディオテクニカ社製AT100E相当品)用の交換針ATN100Eはオーディオテクニカ社による生産を完了致しました(2017年6月現在確認済み)。代替交換針につきましてはオーディオテクニカ社ウェブサイトに詳細情報が掲載されておりますのでご確認ください。
なお、ATN100Eの性能に近い交換針は「VMN20EB」となりますが、その他の交換針も装着可能ですので、交換針による音質の違いもお楽しみ頂けます。
詳細はオーディオテクニカ社の下記ウェブサイトをご確認ください。(オーディオテクニカ社のウェブサイトに移動します。)
・ オーディオテクニカAT-100E製品ページ
・ 生産終了カートリッジ適合表(PDF:53KB)
フォノ出力には、酸化による接点部での信号劣化を防ぐ金メッキが施されたRCAピン端子を採用しました。
レコード再生で最も気を遣うことの一つにホコリの除去があります。レコードクリーナーなどで丁寧に拭き取っても、レコード盤自体が静電気を帯びていることが原因でホコリをきれいに取り去ることが困難な場合があります。そのため、レコード盤が静電気を帯びにくくなるようターンテーブル・シートの素材から見直しました。通常はシリコン製のゴムやフェルト、コルクなどが使用されますが、様々な素材による比較検討をした結果、帯電しにくくデザイン性も高い「和紙」に着目しました。
和紙は楮 (こうぞ)などの木の繊維から作られる日本の伝統的な紙で、その耐久性から浮世絵版画や紙幣などにも使用されています。付属するターンテーブル・シートに採用された『雲流紙』はその独特の繊維パターンが特徴で、熟練した和紙職人によって作られています。この和紙の特長を最大限に活かすため、核となる部分には十分な重さを持ち、反りにも強い炭酸カルシウムを主成分とする合成紙ストーンペーパーを芯紙として使用。その両面に和紙を貼り合わせることで、和紙だけではターンテーブル・シートとして不十分な条件をクリアしました。独特の美しさだけでなく、機能面でも優れたターンテーブル・シートです。
TA-TS30UN-BWはリバーシブル使用が可能です。片面は白色、反対面は明灰色ですが、これはストーンペーパー表面の色の違いによるもので、オーディオに関係する特性は両面とも同じです。ターンテーブルを設置するインテリアの雰囲気に合わせて使い分けることができます。