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About TEAC

創設から現在に至るまで
TASCAM(タスカム)はティアック株式会社が販売しているレコーディング機器に使用されているブランド名です。
TASCAMの始まりは50年前のティアック株式会社の創設と重なります。 1953年、ティアックの創始者である谷兄弟が、最初のティアック製品であるオープンリール・レコーダーを開発しました。 その後順調にティアックは成長を続けましたが、 1960年代後半にティアックの技術をミュージシャン・録音スタジオ用機材に応用することを目的として、 TASC(TEAC Audio System Corp.)という開発グループを開設しました。
TASC製品のマーケティング・販売を目的として TASCAM(TASC America Corp.)は、1971年にアメリカでの設立されました。 TASCAMの創設期であった70年代前半は、音楽シーンも非常に活発でした。ミュージシャンは自分をレコード会社へ売り込むための、 手軽に使える録音機材を熱望していました。
しかしながら、多くのミュージシャンにとって、高価なレコーディングスタジオの 使用や、高価なレコーディング機材の購入は、高嶺の花でした。このミュージシャンのジレンマを何とか解決しよう、 ということから、TASCは"プロ機器同様、品質や信頼性に妥協をすることなく、多くの人に使用してもらえる録音機器を 提供すること"という方針を確立しました。
初期のTASCによるマルチトラックレコーダーは、TEACのブランドネームで販売されました。1974年、TASCAMは TEAC Corp of Americaの急激な販売増にともない、TEAC Corp of Americaと合併、これに伴いTASCAMはティアックによる ミュージシャン・スタジオ用製品のブランドネームとして使用されることになり、現在に至っています。

 

マルチトラックレコーダーの始まり

TASCAMにおけるマルチトラックレコーダーの歴史を正しく理解して頂くためには、 1974年以前のTEACブランド製品までさかのぼる必要があります。 その製品はTEAC A3340に始まります。
TEAC A3340は4chレコーダーとして開発されました。しかしながら、ミュージシャン達は、 その価格と4チャンネル録音できる機能に魅了されました。このことはTEACにとって幸運でした。 なぜならば4CHは一般オーディオではポピュラーなフォーマットにはならなかったからです。 TEACのエンジニアとセールスは、A3340の持つマルチトラックとしての大きな可能性に着目、 そしてSimul-sync機能を搭載したA3340Sを開発しました。この技術は、録音ヘッドが再生ヘッドの 役目をすることにより、録音ヘッドと再生ヘッドのギャップによる生ずる音のディレイを無くすものです。
TEAC A3340Sは元来プロフェッショナルユースを意図して開発された製品ではなかったのですが、 その多機能性により巨大な成功を獲得、手頃な価格のマルチトラックの可能性を確かなものとしたのと同時に、 このモデルがTASCAMのマルチトラックビジネスの基礎を作りました。TEAC A6100(1/4インチ、Simul-sync機能付2トラック・オープンリール・レコーダー)は、 非常に信頼性の高い堅固なメカを採用。この技術は、大きな成功を収めたTASCAM80-8の基礎となりました。 また、TEAC A-2340S (1/4インチ、7インチリール、Simul-sync機能付4トラック・オープンリール・レコーダー)は A3340Sの下位モデルです。
幾つかの小さな会社が、これらと似た製品を製造しましたが、TEACは手頃な価格で高品位な製品を供給できる 唯一の会社として認知されていきました。


“PORTA STUDIO”の始まり

1979年、TEAC 144 Portasutdioの発売開始。144は標準カセットを使用した世界初の4トラックレコーダーで、 高品質、コンパクトなデザインを実現、価格もどのミュージシャンにも手が届く範囲に設定されました。 144はまさに革命的な製品ということができるでしょう。内蔵された4トラックレコーダーは、 別々に各楽器を録音することが可能で、さらにピンポンをすることのより、無限に多重録音をすることが可能、 さらにそれを外部レコーダー(カセット等)にマスタリングすることが可能でした。
TEAC UKのプロダクトプランナー、Andy Berezzaと開発トップであった阿部氏は「ミュージシャンは、 彼らの音楽をオーケスレートしたい、という欲求を持っているはずだ」という考えを持っていました。 また、当時TEACは世界で唯一、カセット用4トラック・録再ヘッドを製造できる技術を持ったメーカーでした。 製品アイディアと技術力がマッチしたことにより、Portastudioを生み出すことになりました。

   

最初に144が発表されたのは、ニューヨークで開催されたAES (Audio Engineering Society)コンベンションでしたが、 ビルボード誌や、Pro Sound News誌等から史上最も革命的な製品であるとの評価を得ることができました。 その後Portastudioは多くのミュージシャンに様々な音楽作成機会を与えたとともに、世界中のポピュラー音楽史に 大きな貢献をすることになりました。 当時、Portastudioの音質比較のデモ用としてビートルズのSgt. Pepper's Lonely Hearts Club Bandが使用されました。 (Sgt…は2台のAMPEX社製4トラックレコーダーを使用して録音されました) デモに参加した多くの人々は、 Portastudioのそのサイズ、ミキサーとテレコを一体化したコンセプト、4トラックを別々にカセットで録再できる能力、 その音質に驚嘆しました。
その後、PortastudioはTEACの商標となりましたが、ミュージシャンの間では広く一般用語として使用されるようになりました。 現在、テクノロジーの進歩により、様々なメディアやフォーマットがマルチトラックレコーダーに使われるようになりましたが、 いまだにPortastudioは、エントリーレベルのレコーディング機の総称として広く認知されています。 20年以上もの間、Portastudioは多くのミュージシャンとともに歴史を作ってきた結果、TASCAM Portastudioはおかげさまで 発売以来、110万台以上の販売を達成致しております。


オーディオ機器開発年表

1969年(昭和44年) ミュージシャン用レコーディング機器の開発を目的として、
TASC(TEAC Audio Systems Corporation)設立。
1971年(昭和46年) TASC製品のアメリカでのマーケティング・販売を目的として、
TASCAM Corporation (TASC America)を設立。

3300シリーズ(TEACブランドの4トラックオープンリール"A3340"に
Simul-sync機能を付けたもの)の販売開始。

※Simul-sycn:一つのトラックを聞きながら、他のトラックに録音をすることができる機能。
現在も全てのレコーディング機器による多重録音の基本となっている。
1972年(昭和47年) 最初の量産型Simul-sync機能付4チャンネル・オープンリール・レコーダーA3340SA2340S出荷開始。
1973年(昭和48年) New Yorkで開催されたAES(Audio Engineering Society)ショウにタスカム初参加。 アナログミキサーM-10、マルチトラックレコーダー70H-Xシリーズ70H-8出展。

3月4日、TEAC Corporation of AmericaとTASCAM Corporationが合併。
以後TASCAMはティアック株式会社のミュージシャン向製品のブランド名として使用されることになる。

最初のTASCAMブランド製品であるミキサーM-10販売開始。
1974年(昭和49年) シリーズ70販売開始。シリーズ70は2トラックから8トラックまでのオープンリール・レコーダ4機種から構成。 当初はTASCブランドで販売されておりましたが、その後TASCAMブランドへ変更。 シリーズ70のトランスポートは、その後TEAC A7030へ発展します。

最初のTASCAMミキシングコンソール(8x4)Model10販売開始。 Model10当時画期的であった、拡張機能を装備。手頃な価格で、ほぼプロ仕様と同等の機能を提供した結果、 ミュージシャンのみならず、テレビ用音声編集室、プロスタジオでも好評を博しました。 Model10の技術はその後、Model5に引き継がれます。
1975年(昭和50年) 9月、ミキシングコンソール(8x4x4)Model5販売開始。 Model10の持つ機能全てを網羅した上に、音質を改善、更に価格を引き下げた結果Model10以上の成功を収めました。

同年11月、Rolling Stone誌に初めてTASCAMの全面広告を掲載。
1976年(昭和51年) 80-8販売開始。80-8は1/2テープを使用した、8トラック・オープンリール・レコーダーで、 TEAC A6100のトランスポートをベースに、より高信頼性のあるモーターを使用、洗練されたテープパス構造を持っていました。 また、フロンパネルから全ての調整が可能な構造を持っており、プロユースの要望に応えうる仕様を全て備えていました。 TASCAMは大々的なプロモートを展開し、80-8は最大の成功を収めました。 実際70年代中期のロックバンド、BostonやKansas等のヒット・レコードは80-8を使用して録音されました。 また、"STARWARS"第一作の音付けに使用されたことでも有名です。

TASCAM最初のラインミキサー(8x2)Model1販売開始。

TASCAM最初のポータブルミキサー(8x4x2)Model5販売開始。

80-8用DBXユニット、DX-8販売開始。
1977年(昭和52年) 2トラック・マスタリングレコーダー25-2販売開始。

1/4インチ、4トラックレコーダー40-4販売開始。
1978年(昭和53年) ハイエンドミキサーModel15販売開始。 16in 8outと24in 8outの2バージョンがあり、当時としては最高の機能を備えていました。

Model5B販売開始。当時最新のIC(それまでのものよりも4倍処理速度が速い)を使用し、 よりクリーンなサウンドを提供しました。
1979年(昭和54年) TASCAM初の1インチ、16トラック・マルチトラック90-16販売開始。 DBX、チャンネル入力ソースの切替機能等を装備。Model15と最高のコンビネーションとして、市場に浸透しました。

TEAC 124 Syncaset販売開始。Simul-sync機能を装備したカセットデッキ。ブランドはTEACでしたが販売はTASCAMにて実施。

1/4インチ・4トラックレコーダーA3440S発売開始。
1980年(昭和55年) プロフェッショナルカセットデッキ122販売開始。 122はTASCAM最初のラックイヤー付、2スピード対応・3ヘッドカセットデッキです。 この製品の販売開始1年後、アメリカNBCにて指定モデルとして使用され始めました。 NBCが122を選択した理由は、アジマス等微調整が可能なこと、高性能・高品質、そして 販売以来仕様に変更が全くなかったことが挙げられます。NBC採用による性能の裏付けにより、 122はその後ABCやCBSでも指定モデルとして採用され、更には全世界の放送局でスタンダード モデルとなることが出来ました。現在でもTASCAMでは122の第3世代モデルである122MKIIIを 販売し続けており、全世界の放送局で広くご支持を頂いております。
   
1981年(昭和56年) モジュラーシステムを採用したミキサーSYSTEM20販売開始。

7"リール4トラック・オープンレコーダー22-4販売開始。

7"リール2トラック・オープンレコーダー22-2販売開始。

1"テープ、16トラック・オープンレコーダー85-16販売開始。 85-16はその足がオレンジ色をしていたことから、"Flamingo"の愛称で親しまれました。 でも実はオレンジ色の足の採用は、マーケティングセクションと開発グループの ミスコミュニケーションによる、間違いだったのです。でもこのことがかえってお客様に 強い印象を与えることになりました。85-16はDBXも各チャンネルに装備しているにもかかわらず、 当時の16トラックレコーダーとしては、最も手頃な価格で提供されました。
1982年(昭和57年) 大型ミキサー(16x8x16)Model16販売開始。85-16と最強のコンビネーションとして販売されました。

1976年の発売依頼好評を博してきた8トラックオープンレコーダー、80-8ですが、 他社高級機と低価格機の中間に位置することにより、その存在を維持することが難しくなってきました。 その結果、80-8は2つの新製品、3858に生まれ変わりました。
1983年(昭和58年) オープンレコーダー30シリーズ販売開始。 38は10インチリール、1/2インチテープを使用した8トラックレコーダーで、 価格を抑えることによりエントリーレベルのミュージシャンをターゲットに開発されました。 32は1/4インチテープを使用した、2トラックマスターレコーダーです。

オープンレコーダー5858-OB販売開始。 TASCAM初の+4dBuレベルを採用、ハイエンドユーザーをターゲットして開発されました。

1/4"テープ、2トラックオープンレコーダー、放送局向けモデル52販売開始。

Model3の後継機M-30販売開始。パラメトリックEQとPhono Inを装備。

ミキサー(8x4x2)M-35販売開始。M-35EXという拡張キットをつけることで、入力数を増やすことができました。

ミキサー(12x8x2)M-50販売開始。

ミキサーM-16販売開始。16in 8out 16monitorを装備、8チャンネル拡張キットを追加することにより、24inまで拡張が可能。

カセットデッキ133販売開始。 133はマルチイメージマーケットをターゲットした商品で、3トラック(ステレオ用2トラック+Cueトラック)を採用、 ステレオトラックに入っている音楽に合わせて、Cueトラックにガイドを入れることで、スライドプロジェクターの 切替を自動的に行うことができる、というものでした。この商品はマルチイメージマーケットでは画期的なものとして 受け入れられ、新たな市場を形成致しました。

4トラック・カセットデッキ234販売開始。234はDBXを備えた世界初のラック型カセットデッキでした。
1984年(昭和59年) PORTA ONE MINISTUDIO販売開始。PORTA ONEは初の電池駆動可能な4トラックPortastudioでした。

ミキサーM-512M-520販売開始。フルバランス対応コンソールで、それぞれ、12入力と20入力を装備。

4トラックPortastudio244販売開始。244は第二世代のPortastudioで、DBXノイズリダクションに加え、 2バンドのスイーパブルEQを各チャンネルに装備。 244はThe "Boss", Bruce Springsteenのアコースティックアルバム、"Nebraska"のレコーディングの全曲に 使用されたことでも有名です。

オープンレコーダー40シリーズ販売開始。42は1/4"テープ、2chマスターレコーダー、44は1/4"テープ、 4トラックレコーダー、48は1/2"テープ、8トラックレコーダーで、SMPTE Timecodeへの対応をしていました。

ミキサー300シリーズ販売開始。4バスコンソールでM-308は8入力、M-312は12入力、 M-320は20入力を装備。

ミキサーM106販売開始。TASCAM初のラックタイプコンソールで、6入力、4アウトを装備。
   
1985年(昭和60年)

388 Studio販売開始。388は非常にユニークな商品で、1/4"オープンテープを使用した8トラックレコーダーと、 8入力のミキサーを組み合わせたものです。DBXノイズリダクションの採用に加えて、SMPTEへの対応がされており、 特にアメリカ市場では爆発的なヒット商品となりました。



オープンレコーダーATR-60シリーズ販売開始。ATR-60シリーズは本格的プロ対応モデルで、 NAB対応やタイムコードトラック付きなどの6機種で構成されていました。

ミキサーM-200シリーズ販売開始。音響設備、レコーディング、放送局等、マルチユースを ターゲットして開発されました。
1986年(昭和61年) TASCAM初のカセットデュプリケーターT-2000シリーズ販売開始。

カセットデッキ112112R販売開始。122の成功を受けて、カセットのラインアップを強化。 112は高性能と高耐久性を兼ね備えた2ヘッドカセットデッキ、112Rはそれにリバース機能を追加した製品で、 122同様、広く市場に受けいれられた結果、現在も112MKII、112RMKIIとして販売されつづけています。

4トラックPortastudio246販売開始。244の後継機で、ミキサーを6入力に拡張。